スピルリナの「オーガニック」表示はどう見る?有機JAS認証と原材料表示の読み方

スピルリナのサプリメントやパウダーを探していると、「オーガニック」と書かれた商品に行き当たります。いっぽうで、何も書かれていない商品もあります。この言葉は、いったい何を指しているのでしょうか。

結論から書くと、日本で販売される食品の「有機」「オーガニック」という表示には、有機JASという制度上の裏づけがあります。そして、スピルリナのように藻類にあたるものには、農産物とは別の規格が用意されています。順に見ていきます。

1. 日本で「オーガニック」と書けるのは、有機JAS認証を受けた場合

有機JASは、農林水産省が定める日本農林規格(JAS)にもとづく制度です。国に登録された「登録認証機関」の検査を受け、規格に適合していると認証された事業者だけが、商品に有機JASマークを付けることができます。

ポイントは、この制度が表示そのものを制限していることです。有機JAS制度の対象となる品目では、認証を受けて有機JASマークを付けた場合を除いて、「有機」「オーガニック」と表示して販売することは認められていません。つまり日本国内で流通する対象品目について、「オーガニック」は自由に名乗れる宣伝文句ではなく、第三者の認証を経た表示だということになります。

認証の中身は、大まかにいえば「どう作られたか」についての基準です。栽培や製造の工程、使用できる資材、記録の管理といった手順が規格として定められており、認証機関がそれを検査します。

2. スピルリナは藻類 ——「有機藻類」という規格がある

ここが、一般的な有機JAS解説ではあまり触れられない部分です。

有機JASは「有機農産物」だけの制度ではありません。有機加工食品、有機飼料、有機畜産物といった規格が品目ごとに分かれており、そのなかに有機藻類の日本農林規格があります。農林水産消費安全技術センター(FAMIC)も、有機藻類についてのQ&Aを農産物とは別立てで公開しています。

スピルリナは藍藻類(らんそうるい)に分類される藻類です。つまりスピルリナのオーガニック表示を考えるときは、有機農産物ではなく、有機藻類の規格のほうを見ることになります。「有機JAS=野菜や米の話」という理解のままだと、ここが噛み合いません。

3. 「オーガニック」と「無添加」は別の話

購入前にいちばん混同されやすいのが、この2つです。整理すると、見ている対象が違います。

  • オーガニック(有機) … おもにどう作られたかについての認証。栽培・製造の工程が規格に適合しているかどうか。
  • 無添加 … 何を加えていないかについての事実の表示。添加物や賦形剤を使っていない、という配合の話。

したがって、「オーガニック認証を受けているが添加物は使っている」商品も、「認証は受けていないが原材料は1種類だけ」という商品も、どちらも成り立ちます。片方がもう片方を含むわけではありません。

なお、どちらの表示もその商品が安全であること、あるいは品質が他より優れていることを示すものではありません。有機JASは製造工程が規格に適合していることの認証であり、無添加は配合についての事実の表示です。いずれも安全性や優劣の保証として読むべきものではない、という点は押さえておいてください。原材料の表示の読み方については、ハーブサプリの選び方でも触れています。

4. 海外のオーガニック認証を見かけたら

輸入品では、USDA Organic(アメリカ)や EU Organic(欧州連合)など、海外の認証マークが付いた商品を見かけることがあります。

これらはそれぞれの国・地域の制度にもとづく認証です。日本の有機JASとは別の制度なので、海外の認証マークが付いていること自体が、日本国内で「有機」「オーガニック」と表示できる根拠になるわけではありません。国のあいだで相互に認め合う取り決め(同等性)がある場合の扱いなど、細かい条件は品目や相手国によって異なります。

購入前の実務としては、どの国の、どの制度のマークなのかを分けて見るのが確実です。マークのデザインだけでは判断がつかないことも多いので、認証機関名まで見ておくと迷いません。

5. 購入前に、表示のどこを見るか

ここまでを踏まえて、確認する順番にすると次のようになります。

  1. 有機JASマークがあるか — あれば、登録認証機関の認証を受けた商品です。認証機関名もあわせて確認できます。
  2. 原材料名の欄を見る — 何が使われているかは、訴求文ではなく原材料名の表示欄に書かれています。ここが配合の一次情報です。
  3. 原産国・製造元の欄を見る — どこで作られたものかは表示欄で確認できます。産地や製造工程そのものについては、スピルリナはどこでどう作られる?で別途まとめています。
  4. 海外認証なら、どの制度のものかを見る — 有機JASとは別制度である点を踏まえて読みます。

「オーガニック」と書かれているかどうかだけで絞り込むと、選択肢が大きく変わってしまいます。表示欄まで見たほうが、比較の精度は上がります。

当店のピュアスピルリナの表示

参考として、当店の商品ページに掲載している表示をそのまま引用します。

品 名 スピルリナ食品
名 称 Pure(ピュア) スピルリナ100%
原材料 スピルリナ原末
原産国 タイ
商品区分 健康食品

(出典: スピルリナ100% 無添加ピュアスピルリナ 商品ページ)

内容量・1日の目安量・ご注意・製造元を含む表示の全文、および摂取上の注意は商品ページに掲載しています。認証マークの有無についても、各商品のパッケージおよび商品ページの表示欄でご確認ください。飲み方についてはスピルリナの飲み方にまとめています。

まとめ

  • 日本では、有機JAS制度の対象品目について、認証を受けて有機JASマークを付けた場合を除き「有機」「オーガニック」と表示して販売することは認められていません。
  • スピルリナは藻類なので、有機農産物ではなく有機藻類の規格のほうが対応します。
  • 「オーガニック」は作り方の認証、「無添加」は配合の事実。別の軸です。
  • どちらも安全性や品質の優劣を示すものではありません。
  • 海外のオーガニック認証は、日本の有機JASとは別の制度です。
  • 購入前は、訴求文ではなく原材料名・原産国・認証マークの表示欄を見るのが確実です。

参考

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