「原産国名」と「原料原産地名」はどう違う?サプリのパッケージで産地はどこまで分かるか

パッケージの「産地」は、1種類ではない

サプリメントの裏面を見ると、産地に関する欄の名前が商品によって違うことに気づきます。「原産国名」と書かれているものと、「原料原産地名」と書かれているものがあります。似た言葉ですが、この2つは指しているものが違い、どちらが表示されるかは商品ごとの事情ではなく、食品表示のルールで決まっています。

先に結論を書きます。輸入された加工食品には「原産国名」が、国内で製造された加工食品には「原料原産地名」が表示されます。つまり欄の名前を見れば、その商品が輸入品なのか国内製造品なのかがまず分かります。

輸入された加工食品には「原産国名」が付く

消費者庁の消費者向けQ&A(問5)は、輸入した加工食品の扱いをこう説明しています。

輸入した加工食品には、原料原産地表示をすることにしていません。ただし、輸入した加工食品には、その商品がどこの国から輸入されたものかを示す「原産国名」が表示されます。

出典:消費者庁「消費者向けQ&A」

ここが購入前にいちばん誤解しやすい部分です。「原産国名」は、その商品がどこの国から輸入されたものかを示す欄です。原料が育った場所を示すことを目的とした欄ではありません。原料の産地と輸入元の国が結果的に同じであることもありますが、欄の役目としては別のものだと理解しておくほうが、表示を素直に読めます。

国内で製造された加工食品には「原料原産地名」が付く

一方、国内で作られた加工食品には原料原産地名が表示されます。農林水産省は、制度の考え方を「国内製造品は『原料原産地名』、輸入品は『原産国名』を表示」と整理しています。表示の対象になるのは、原則として次の原材料です。

  • 使用した原材料に占める重量の割合が最も高い原材料(=対象原材料)

そして産地の書き方には原則と例外があります。

  1. 国別重量順表示(原則):対象原材料の産地が複数あるときは、重量割合の高い産地から順に国名を並べます。3以上の産地があるときは、上位2つ以上を表示して残りを「その他」とすることができます。
  2. 又は表示:重量割合の順序が変動する場合に、複数の国名を「又は」でつないで表示できます。
  3. 大括り表示:3以上の外国の産地を使う場合に、「輸入」などとまとめて表示できます。

2と3があるため、原料原産地名が書かれていても、国名が1つに確定しているとは限りません。「A国又はB国」と書かれていたら、それは書き手が曖昧にしているのではなく、制度上認められた表示の仕方だということです。

出典:農林水産省「加工食品の原料原産地表示制度について」/東京都保健医療局「食品衛生の窓」加工食品(原料原産地名)

対象原材料が加工食品だと、書かれるのは「製造地」

もう1つ、購入前に知っておくと読み違いが減る点があります。対象原材料そのものが加工食品である場合、表示されるのは産地ではなく製造地で、「国内製造」または「○○製造」という形になります(対象原材料が生鮮食品の場合は、国産品なら「国産」、輸入品なら原産国名)。

原料の原料まで遡った産地は、この欄からは分かりません。「○○製造」は、その中間原料が加工された場所を指しています。

購入前に見るなら、この4か所をセットで

産地について確かめたいときは、1つの欄だけを見るのではなく、次の4か所を並べて見るのが実際的です。

  1. 品名・名称 — その商品が何として売られているか
  2. 原材料名 — 何が入っているか(重量の多い順)
  3. 原産国名、または原料原産地名 — どちらの欄があるかで、輸入品か国内製造品かが分かる
  4. 製造元・輸入販売元 — 誰が作り、誰が日本国内で売っているか

4つを並べると、「どこで作られ、誰が輸入して売っているか」までは表示から分かり、「原料そのものがどこで育ったか」は表示からは確定しない場合がある、という切り分けができます。

当店商品の表示例

参考として、当店のピュアスピルリナの表示欄を挙げます。以下は商品ページ(スピルリナ100% 無添加ピュアスピルリナ)の表示からそのまま引用したものです。

  • 品 名 スピルリナ食品
  • 名 称 Pure(ピュア) スピルリナ100%
  • 原材料 スピルリナ原末
  • 原産国 タイ
  • 製造元 Green Diamond CO.,LTD.(タイ)
  • 輸入販売元 株式会社ナチュラルハーブ
  • 商品区分 健康食品

「原産国名」の欄がある商品なので、前述のルールに照らせば輸入された加工食品です。製造元と輸入販売元が別に書かれているため、どこで作られ、誰が日本国内で販売しているかも表示欄だけで追えます。

なお、産地や製造地の表示は、その商品の安全性や品質の優劣を示すものではありません。どこで作られたかという事実を示す欄であり、読み手が他の欄(原材料名、目安摂取量、注意書きなど)と合わせて判断するための材料です。

表示で分からないことは、聞いてよい

表示のルールは「必ず書くこと」を定めているので、そこに書かれていない情報は、書き手が隠しているわけではなく、表示義務の外にあるだけ、という場合が多くあります。原料の栽培地や収穫時期のように表示欄に現れない事柄が気になるときは、販売元に問い合わせるのが最も確実です。

でそれぞれ扱っています。

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